音のひずみを防ぐために入力を調整する(リミッター)
録音時に突発的な大音量が入力されたとき、音のひずみを防ぐために入力を自動的に調節するように設定することができます。
リニアPCMレコーダーでは、1チャンネルに2つのADコンバーターを使い、通常の音声とともに12 dB低い信号を常に確保しています。過大入力が発生した際には、その時点まで戻って録音データを差し替えます。アナログでは不可能なマイナスのリミッター時定数を実現し、音のひずみを防止します。
- ホームメニュー - 「 各種設定」 - 「録音設定」 - 「リミッター」を選び、ボタンを押して決定する。
- またはボタンを押して「オン(150ms)」、「オン(1sec)」または「オン(1min)」を選び、ボタンを押す。
メニュー項目の詳細
選択できるメニュー項目は以下のとおりです。
- オン(150ms):
- 約0.15秒で入力される音量が通常の状態に戻ります。
- オン(1sec):
- 約1秒で入力される音量が通常の状態に戻ります。
- オン(1min):
- 約1分で入力される音量が通常の状態に戻ります。
- オフ:
- リミッター機能を無効にします(お買い上げ時の設定)。
ご注意
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XLR/TRSジャックに機器を接続している場合、左右いずれかまたは両方のXLR/TRS INPUT LEVELスイッチが「LINE」の位置になっていると、リミッター機能が働きません。
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MIC IN/LINE INジャックに外部機器を接続している場合、MIC/LINE INPUT LEVELスイッチが「LINE」の位置になっていると、リミッター機能が働きません。
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リミッター回路とは、信号レベルを最大入力レベル以下に調整するための回路です。突然大きな音が入力された場合でも、音の過大な部分を最大入力レベルの範囲内で最適なレベルに自動設定し、ノイズを抑えます。
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リニアPCMレコーダーのリミッター回路は、0 dBを超えて+12 dB以上の音声入力には対応していません。12 dB以上過入力されると、音がひずむことがあります。
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リミッター機能を有効に設定した場合、表示窓の最大ピーク値が0 dBを超えると、リミッターが動作している状態でのピーク値が表示されます。
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設定時間は、入力レベルが0 dBを超えた場合に、リミッターが動作してから通常録音に復帰するまでの時間です。断続的に過大入力が入るような音源を録音する際には、頻繁に録音音量が変化し、違和感を感じることがあります。その際にはリカバリー時間の長い設定をお試しください。