基本的な階調/発色を決める(ガンマ/カラーモード)

カメラの仕様によりピクチャープロファイルで設定できる項目、内容が異なる場合があります。


[ガンマ]でガンマカーブを、[カラーモード]で色の特性を選択することができます。ガンマとカラーモードを組み合わせて基本的な階調/発色を設定します。

ガンマ

Movie 動画用の標準ガンマカーブ。
Still 静止画用の標準ガンマカーブ。
S-Cinetone シネマティックな階調や色再現を追及したガンマカーブ。 人物描写を重視したよりソフトで柔らかい色再現での撮影が可能。
Cine1 暗部のコントラストをなだらかにし、かつ明部の階調変化をはっきりさせて、落ち着いた調子の映像にする(HG4609G33相当)。

反射率18%のグレーをビデオ出力33%になるように露出を合わせた場合に、460%のダイナミックレンジが得られるガンマカーブ。最大ビデオ出力は109%となる。

グレーディングなしでも使用可能だが、なめらかな階調特性を持っているため、撮影後のグレーディングで画作りを完成させることもできる。

Cine2 [Cine1]とほぼ同様の効果が得られるが、編集などでビデオ信号100%以内で扱いたいときに選択(HG4600G30相当)。

反射率18%のグレーをビデオ出力30%になるように露出を合わせた場合に、460%のダイナミックレンジが得られるガンマカーブ。最大ビデオ出力は100%となる。

Cine3 [Cine1] より明部と暗部のコントラストを強め、さらに黒側の階調変化をはっきりさせる。
Cine4 [Cine3]よりさらに暗部のコントラストを強める。
ITU709 ITU709相当のガンマカーブ(低輝度部ゲイン4.5)。
ITU709 (800%) [S-Log2]または[S-Log3]撮影前提のシーン確認用ガンマカーブ。
S-Log2 S-Log2のガンマカーブ。撮影後のグレーディングを前提とした設定。

露出基準は、反射率18%グレーのビデオ出力が32%になる状態。この状態で反射率90%のホワイトに対して1300%のダイナミックレンジが得られる。ビデオ出力レベルは最大106%になります。

S-Log3 S-Log3のガンマカーブ。撮影後のグレーディングを前提とした、よりフィルムに似た特性のガンマカーブ。

S-Log2よりも低輝度側の階調を重視している。

露出基準は、反射率18%グレーのビデオ出力が41%になる状態。 この状態で反射率90%のホワイトに対して1300%のダイナミックレンジが得られる。

  • S-Log3の特性としては1300%以上のレベルも定義されていますが、ピクチャープロファイルでは、性能とのバランスからダイナミックレンジ1300%となるように設定されます。この場合、ビデオ出力レベルは最大94%になります。
HLG HDR撮影用のガンマカーブ。 HDRの規格であるITU-R BT.2100のHybrid Log-Gamma相当の特性。
HLG1 HDR撮影用のガンマカーブ。 [HLG2]よりもノイズを抑えたい場合の設定。ただし、撮影できるダイナミックレンジは狭くなる。ビデオ出力レベルは最大87%になる。
HLG2 HDR撮影用のガンマカーブ。 ダイナミックレンジとノイズのバランスを考慮した設定。 ビデオ出力レベルは最大95%になる。
HLG3 HDR撮影用のガンマカーブ。 [HLG2]よりも広いダイナミックレンジで撮影したい場合の設定。ただし、ノイズレベルはあがる。ダイナミックレンジはHLGと同じ。ビデオ出力レベルは最大100%になる。
  • [HLG1]、[HLG2]、[HLG3]は今までのSDRでの映像表現との違和感をなくしつつ、より広いダイナミックレンジを活かした表現を可能にします。 [HLG1]、[HLG2]、[HLG3]はそれぞれ同じ特性のガンマカーブで、ダイナミックレンジとノイズのバランスを変更したものです。

カラーモード

Movie ガンマが[Movie]のときに適した色合い (ピクチャープロファイルを使用しないときの、動画用の標準の色再現)。
Still ガンマが[Still]のときに適した色合い (ピクチャープロファイルを使用しないときの、静止画用の標準の色再現)。
S-Cinetone [ガンマ]が[S-Cinetone]のときに適した色合い。
Cinema ガンマが[Cine1]、[Cine2]のときに適した色合い。
Pro ソニー放送用カメラの標準画質に近い色合い([ガンマ]の[ITU709]と組み合わせた場合)。
709tone ソニー業務用カメラのマトリクスオフに近い色合い([ガンマ]の[ITU709]と組み合わせた場合)。
ITU709マトリックス ITU709相当の色合い([ガンマ]の[ITU709]と組み合わせた場合)。
白黒 彩度を0にし、白黒で撮影する。
S-Gamut [ガンマ]が[S-Log2]のときに使用する、撮影後のグレーディングを前提とした設定。
S-Gamut3.Cine [ガンマ]が[S-Log3]のときに使用する、撮影後のグレーディングを前提とした設定。
  • [S-Gamut3]よりも実用的な範囲に色域を抑え、使いやすさを重視した設定です。広色域な[S-Gamut3]が必要でない場合にはこの設定をおすすめします。
S-Gamut3 [ガンマ]が[S-Log3]のときに使用する、撮影後のグレーディングを前提とした設定。
  • [S-Gamut3.Cine]よりも広色域な設定です。BT.2020などの広色域なフォーマットに変換する場合に適しています。
  • お使いのカメラによっては、[S-Gamut3]で表現できる全色域を表現できないことがあります。
BT.2020 HDR撮影用のカラーモード。 [ガンマ]で[HLG][HLG1][HLG2][HLG3]を選択したときの標準的な色合い。 HDRの規格であるITU-R BT.2100相当の色域仕様。上記ガンマカーブを選択したときのみ選択可能。
  • [BT.2020]選択時、カメラの仕様によって、カラーバーは正しく出力されない場合があります。
709 HDR撮影用のカラーモード。 [ガンマ]で[HLG][HLG1][HLG2][HLG3]を選択して、HDTV形式(ITU-R BT.709)の色で記録する場合の色合い。上記ガンマカーブを選択したときのみ選択可能。