ガンマとニー

映像の特性を大きく左右する要素として、ガンマカーブとニーポイント、ニースロープがあります。これらを理解することで、ピクチャープロファイルを効率的に使うことができます。

ガンマカーブとは

ガンマカーブは、入力信号レベルと出力信号レベルの関係を表したものです。入力信号とは被写体や元の映像がもつ光の量で、出力信号とはカメラが出力する映像の信号量と言い換えることができます。

被写体をより忠実に映像再現するためには、入力信号に対して出力信号が直線的に比例している必要があります。しかし、これまで一般的に用いられてきたCRT(ブラウン管)モニターはその性質上、入力信号に対する出力信号が図のような曲線になっています。これがCRTモニターのガンマカーブです。一方でカメラが持つビデオガンマカーブは、この曲線の逆の特性を持った形になっています。これにより、カメラとCRTモニターの特性が相殺され、元の被写体の様子を再現して表示することができるのです。

一方、液晶(LCD)モニターは本来、CRTモニターとは異なる特性を持っています。しかし、カメラは従来のCRTモニターを前提に設計されているため、LCDモニターやOLEDモニターはCRTのガンマカーブを模した設定となっています。

ガンマカーブの形状が映像へ及ぼす効果

映像の暗部とコントラストに対する影響
ハイエンド機では、ブラックガンマと呼ばれる暗部のガンマカーブ形状をわずかに変更する機能があります。ガンマカーブ形状を変えることで、映像の濃淡、つまりコントラストを強めたり弱めたりすることができます。

これにより、映像の持つ雰囲気を大きく変えることができます。

ニー補正とは

一般的に、カメラはまぶしい太陽の日なたにあるものと薄暗い日陰にあるものなど、極端な輝度の差があるものを同時に明瞭に捕らえることが苦手です。日陰部分に露出を合わせれば、日なたにある物は明るくなりすぎて均一な白い物体にしか見えなくなるでしょう。ニー補正はこのように明暗の差の広い映像を、規格で定められた信号レベル内に収めるために必要な機能です。ブラックガンマが暗部のコントラストに影響を与える一方で、ニー補正は高輝度部分のコントラストに影響を与えます。

CCDやCMOSセンサーは非常に明るい入力信号まで対応できますが、ビデオ信号として出力するためにはこれを規定のレベル内に収めることが必要です。そのため、ある入力レベル以上の高輝度部分においては、入力レベルに対して出力レベルが抑えられています。図で見ると、高輝度部分のあるポイントで線が膝(knee)のように折れ曲がっています。この境目となるポイントをニーポイント(Knee point)と呼び、折れ曲がった先をニースロープ(Knee slope)と呼びます。

ニーポイントの位置とニースロープの傾きを変更することで、高輝度部分のコントラストの表現を変更することができます。また、処理可能な入力信号のレベルの幅をダイナミックレンジと呼びます。

ニー補正なし


ニー補正あり