ハンドル(付属)のXLRアダプターを使って音声を記録する (ILME-FX30のみ)

付属のハンドルはXLRアダプターと一体になっています。本機にハンドルを取り付けることで、さまざまな外部音声機器に接続して音声を記録できます。

本機のマルチインターフェースシューはデジタルオーディオインターフェースに対応しています。本機とXLRアダプターとの間をデジタル信号で伝送することにより、ノイズの混入を抑えた音声収録を行うことができます。

音声入力をハンドルに切り替える

音声入力をカメラの内蔵マイクからハンドルに切り替えることで、ハンドルに接続したマイクで録音できるようになります。

  1. HANDLE AUDIOスイッチをONにする。
    • HANDLE AUDIOスイッチがOFFの場合は、カメラの内蔵マイクが有効になります。


外部音声機器を接続する

マイク(別売)や外部音声機器(ミキサーなど)を使って録音できます。

  1. 接続したい機器を、ハンドルのINPUT1端子/INPUT2端子/INPUT3端子につなぐ。
    • INPUT1端子とINPUT2端子のいずれか一方を使用するときは、INPUT1端子に機器をつないでください。
    • INPUT3端子に機器を接続する場合は、手順3に進んでください。
  2. 入力する音源を選ぶ。
    • INPUT1端子/INPUT2端子に機器をつなぐ場合、接続する機器に合わせてINPUT1(LINE/MIC/MIC+48V)/INPUT2(LINE/MIC/MIC+48V)スイッチを切り替えます。
      • LINE(基準入力レベル+4 dBu(0 dBu=0.775 Vrms))︓外部音声機器(ミキサーなど)
      • MIC︓ダイナミックマイクや電池内蔵のマイク
      • MIC+48V︓+48V電源(ファンタム電源)対応のマイク
  3. INPUT SELECTスイッチで、カメラの各チャンネルに録音する入力音声を選択する。
    • カメラの各チャンネルに録音する入力音声を、XLRアダプターのINPUT1、INPUT2またはINPUT3から選択します。
  4. INPUT1端子/INPUT2端子に機器をつないでいる場合は、マイクの基準入力レベルを設定する。
    • INPUT1(LINE/MIC/MIC+48V)/INPUT2(LINE/MIC/MIC+48V)スイッチを「MIC」または「MIC+48V」に切り替えているときは、ATT(INPUT1/INPUT2)スイッチで基準入力レベルを設定できます。マイクの感度や入力音声の大きさに応じて選択してください。
      • 0dB︓基準入力レベル -60 dBu
        感度の低いマイクを使うときなど、音を増幅して録音したい場合。
      • 10dB︓基準入力レベル -50 dBu
        通常のマイクを使う場合の推奨レベル。
      • 20dB︓基準入力レベル -40 dBu
        感度の高いマイクを使うときなど、音を抑えて録音したい場合。
  5. 録音レベルを調節する。


LOW CUT(ローカット)機能を使って雑音を低減する

INPUT1端子/INPUT2端子から入力した音声の低周波成分を減衰させて、風切り音や空調ノイズ、振動ノイズなどの不要な雑音を低減します。

  1. LOW CUT(INPUT1)スイッチまたはLOW CUT(INPUT2)スイッチを切り替える。
    • 低減したい雑音に応じて、「300Hz」、「100Hz」のいずれかを選択してください。


録音レベルを調節する

INPUT1端子/INPUT2端子/INPUT3端子から入力した音声の録音レベルを調節します。

  1. 音声を入力する端子(INPUT1/INPUT2/INPUT3)のAUTO/MAN(/LINK)スイッチを「MAN」に切り替える。
  2. AUDIO LEVELダイヤルを回して、適正なレベルになるように音量を調節する。
    • 適正なレベルになっているか、カメラにヘッドホンを接続して確認するか、カメラ本体のレベルメーターで確認してください。

ヒント

  • 録音レベルを自動的に調節するには、AUTO/MAN(/LINK)スイッチを「AUTO」に切り替えます。入力音声が大きい場合、音が歪まないように録音レベルが自動的に小さくなります。
  • INPUT2端子から入力した音声の録音レベル調節を自動的にINPUT1側に合わせるには、AUTO/MAN/LINK(INPUT2)スイッチを「LINK」に切り替えてください。INPUT1端子とINPUT2端子から入力した音声をステレオ録音するときに便利です。AUTO/MAN(INPUT1)スイッチを「MAN」に、AUTO/MAN/LINK(INPUT2)スイッチを「LINK」に切り替えると、AUDIO LEVEL(INPUT2)ダイヤルは無効になり、AUDIO LEVEL(INPUT1)ダイヤルを操作することでINPUT1とINPUT2両方の録音レベルを同時に調節することができます。


カメラの各チャンネルに録音する入力音声を選択する

INPUT SELECTスイッチを切り替えて、カメラの各チャンネルに録音する入力音声を、XLRアダプターのINPUT1、INPUT2またはINPUT3から選択します。


外部機器をINPUT1端子にのみ接続する場合

「IN1」に切り替えます。INPUT1端子からの音声が、カメラのCH1、CH2の両方に録音されます。

入力端子 録音するチャンネル
INPUT1 CH1、CH2


外部機器をINPUT1端子とINPUT2端子の両方に接続する場合

「IN1・IN2」に切り替えます。INPUT1端子からの音声がカメラのCH1、INPUT2端子からの音声がカメラのCH2に録音されます。

入力端子 録音するチャンネル
INPUT1 CH1
INPUT2 CH2

ヒント

  • XLR(3ピン、凹型)プラグが2つ付いているステレオマイクを使うには、INPUT1端子にLch側のプラグ、INPUT2端子にRch側のプラグを接続し、INPUT SELECTスイッチを「IN1・IN2」に切り替えてください。
    また、AUTO/MAN/LINK(INPUT2)スイッチを「LINK」に切り替えると、INPUT1とINPUT2両方の録音レベルを同時に調節できるので、ステレオ録音をするときに便利です。


外部機器をINPUT3端子に接続する場合

「IN3」に切り替えます。INPUT3端子からステレオ音声が入力され、L側の音声がカメラのCH1、R側の音声がカメラのCH2に録音されます。

入力端子 録音するチャンネル
INPUT3(L) CH1
INPUT3(R) CH2


外部機器をINPUT1端子、INPUT2端子、INPUT3端子に接続して4チャンネル同時録音する場合

「IN1・IN2」に切り替えると、INPUT1端子からの音声がカメラのCH1、INPUT2端子からの音声がカメラのCH2、INPUT3端子からの音声がカメラのCH3とCH4に録音されます。

入力端子 録音するチャンネル
INPUT1 CH1
INPUT2 CH2
INPUT3(L) CH3
INPUT3(R) CH4


「IN3」に切り替えると、INPUT3端子からの音声がカメラのCH1とCH2、INPUT1端子からの音声がカメラのCH3、INPUT2端子からの音声がカメラのCH4に録音されます。

入力端子 録音するチャンネル
INPUT1 CH3
INPUT2 CH4
INPUT3(L) CH1
INPUT3(R) CH2


ご注意

  • マイクにほこりや水滴などが付着していると、正しく録音されないことがあります。取り除いてから使用してください。
  • 録音中はカメラやレンズの作動音、操作音などが記録されてしまうことがあります。録音中にハンドルに触れると、ノイズとして録音されてしまいます。
  • 使用中、マイクロホンをスピーカーに近づけると「ピー」という音が発生することがあります(ハウリング現象)。その場合は、マイクロホンとスピーカーの距離をできるだけ離すか、スピーカーの音量を下げてください。
  • ハンドルにマイクロUSBケーブルを挿した状態で使用した際の性能は保証いたしかねますので、あらかじめご了承ください。
  • ハンドルを電波塔などの近くで使用すると、撮影画像や音声にノイズが記録される場合があります。電波塔などから充分に離れた場所で撮影してください。
  • HANDLE AUDIOスイッチがONになっていても、カメラに外部マイクが接続されているとXLRアダプターからの音声は記録できません。
  • XLRアダプターに接続した外部音声機器に関しては、カメラ側で録音レベル調整を行うことはできません。
  • 録音中は、INPUT1スイッチ、INPUT2スイッチの設定を変更しないでください。
  • INPUT1端子/INPUT2端子に外部マイクや外部機器を取り付けたり、取り外したりするときは、必ずINPUT1(LINE/MIC/MIC+48V)/INPUT2(LINE/MIC/MIC+48V)スイッチを「MIC+48V」以外に切り替えてください。「MIC+48V」のままケーブルの抜き差しを行うと、大きなノイズが出たり、外部マイクや外部機器が故障したりする可能性があります。
  • マイクロホン(別売)を取り付ける/取り外す場合は、必ずINPUT1(LINE/MIC/MIC+48V)スイッチを「MIC+48V」以外に切り替えた状態で行ってください。「MIC+48V」のままケーブルの抜き差しを行うと、大きなノイズが出たり、マイクロホンが故障したりする可能性があります。
  • 接続しない端子のノイズが気になるときは、INPUT1/INPUT2(LINE/MIC/MIC+48V)スイッチを「LINE」にしてください。
  • INPUT1(LINE/MIC/MIC+48V)/INPUT2(LINE/MIC/MIC+48V)スイッチを「LINE」に切り替えているときは、基準入力レベルは+4 dBuに固定されます。ATTスイッチを切り替えても基準入力レベルは変わりません。